Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 フランスのよしなしごとを徒然なるままに

りんごを使ったフランス地方菓子「クルスタッド・オー・ポム」

http://img.cac.pmdstatic.net/fit/http.3A.2F.2Fwww.2Ecuisineactuelle.2Efr.2Fvar.2Fcui.2Fstorage.2Fimages.2Frecettes-de-cuisine.2Ftype-de-plat.2Fdessert.2Fcroustade-gasconne-aux-pommes-et-aux-pruneaux-278537.2F3269902-1-fre-FR.2Fcroustade-gasconne-aux-pommes-et-aux-pruneaux.2Ejpeg/300x225/crop-from/center/croustade-gasconne-aux-pommes-et-aux-pruneaux.jpeg 

フランス南西部のトゥールーズマルセイユのお菓子屋さんを覗くと、この時期よく見かけるのがりんごを薄い生地で包んだCroustade aux Pommes「クルスタッド・オー・ポム」という独特のお菓子。

 

フランス南西部は、8世紀ごろまでアラブ領で、当時から伝わる地方おかしの一つです。伝統的に、生地は女性が作るそう。現在でも、中東ではアーモンドのクリームを包んだもの、また、シロップに浸したものが売られているそうです。さらに、このサクサク生地は、オーストリア、イタリア、ドイツに伝わる「アップルシュトゥルーデル」(ドイツ語っぽい響きですね)りんごのお菓子のベースにもなっているそう。

フランス国内では、ボルドーバスクなど、南西部広域で見かけるお菓子ですが、パスティス、トゥルティエールジェルソワなど別の名前でも呼ばれることがあります。

https://i2.wp.com/www.marionbarral.com/blog/wp-content/uploads/2016/02/recette-croustade-pommes-gers-armagnac-21-sur-23-Large-420x280.jpghttp://res.cloudinary.com/hv9ssmzrz/image/fetch/c_fill,f_auto,h_409,q_60,w_730/http://s3-eu-west-1.amazonaws.com/images-ca-1-0-1-eu/recipe_photos/original/113176/CROUSTADE-POMMES-S2_0-1024x768.jpg

作り方は意外とシンプル。粉と水に少量のオイルを加え、全卵、塩と混ぜます。生地作りが命、この薄さがパリパリッとした食感を生み出します。

生地にりんごを包み、たっぷりとりんごのジュースを閉じ込め、上の生地はパリパリに焼き上がります。

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熱々の焼きたての生地に、仕上げは、ぶどうの蒸留酒アルマニャックを振りかけて風味を高めます。アルマニャックは白ブドウを1回だけ蒸留してつくるブランデーで、アルコール度数は40度位。男性的で荒く、素材のうま味を引き出してくれる最後の魔法です。

クルスタッド・オー・ポム、土地の歴史と産物の味わいの染み込んだ、パリパリだけれど、とっても深みのあるお菓子なんですね。

こちら3分半の動画付きフランス語ルセット(レシピ)です。音が流れますので、ご注意下さい。

www.marmiton.org

《今日のひとこと》紅玉、サン津軽、フジなど季節に応じたりんごで試してみると、その都度、違った味わいが楽しめそう。火を通しても煮崩れしにくく、甘みが残る種類だとなお良いかも。

皮もオーガニックシュガーなどで煮詰めて、カラメルとバターと一緒にソテーして利用できます。一晩寝かせれば、旨味をぎゅっと閉じ込めることができます。

 

いつまでも飾っておきたいブリオッシュ〜Goût de Brioche

皆様、しばらく間が空いてしまって、申し訳ございませんでした。実はボルドーに3ヶ月行ったことはすでにブログでお伝えしております通りですが、昨日、パリへ戻ってきました。

パリ、ニューヨーク、ボストン、ロンドン、・・・自分は、知的刺激があり、そして、常に新しいものを生み出す街で生きて行きたいのです。

そしてそれを書き手として「伝える」ことが好きで、一つでも多く、皆様に読んでいただける記事をお届けしたい、との思いで、ブログを続けています。

ですから、結局、自らの意志で、昨日、パリへ戻りました。

このあとは実は米国へ渡るかもしれず決定次第、当ブログでおしらせします。

改めて、読者の皆様には、突然更新が途切れてしまった一週間ほどの無礼をお詫び申し上げます。

その分、精一杯、皆さんに笑顔になっていただける文章を、綴っていきます。

さあ、本日の記事の始まりですよ!!

 

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あれれ・・・?おかしいなあ。先日、クイニーアマンの記事をアップしましたよね。

ふと気づいたのですが、私、ブリオッシュの専門店、当ブログでご紹介していなかったようです・・・我ながらショック。

エクレアやシュークリームなど、フランス・スイーツ専門店が軒並み登場し始めたのが2014、15年頃だったでしょうか。その後、3ツ星シェフ、ギー・サヴォワ氏が、シェフ・パティシエのクリスチャン・ブダールさんとブリオッシュの専門店を立ち上げて久しいです。もう1年以上になって、すっかり落ち着いた感があります。

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シックで落ち着いた店内。やはり三ツ星の品格がありますね〜。

これは食するためのブリオッシュではなくもはやオブジェ(飾っておくもの)では・・・・美しきブリオッシュが並ぶ姿は圧巻。

商品自体は徒歩3分のギー・サヴォワ本店で作られ、お店に運ばれるので、出来たてを味わえるんですよ!

http://cuisine-et-des-tendances.com/wordpress/wp-content/uploads/2015/06/Brioche-Christian-Boudard.jpg

フレーバーがいろいろあるのも、ここの特徴。困りますねえ。。

プラリネが入り「Brioche feuilletée Pralines roses」

チョコレート「Brioche feuilletée Chocolat Gianduja」

さっぱり塩味系もありました。

スペシャリテはなんといっても「Brioche feuilletée Champignons」表面はサクサクして、中はしっとり、上品なマダム系のお味です。

Goût de brioche, boutique de brioches feuilletées par Guy Savoy

Goût de Brioche / グ・ドゥ・ブリオッシュ

54 rue Mazarine 75006 (サンジェルマン・デプレ)01 40 46 91 67
Mabillon 10、Odéon 4、10 平日8:30〜19:30(土・日は8:00〜) 月曜定休

《今日のひとこと》

https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcSNq1Nh3FgtHDOCVIrtuhYGoH_0Y-BKi84LAbNkzXd7BbaCijd2KA 個人的に、ここのパンオレザンが魅力的です。

新鮮野菜と魚を味わう、パリで話題の小皿料理

11区のポール・ベール通り、言わずと知れたグルメ通りです。

その大御所が、ビストロ・ポール・ベールのオーナー、ベルトラン・オーボワノ氏。2016年の新しいベルトランさんのお店は、長い白木のカウンターがある温もりの空間で、なんだか日本の小料理屋風?つい長居してしまいそうな。f:id:kotorio:20150207205619j:plain

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なんで今更「クイニーアマン♪」ブルターニュの塩バターお菓子

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フランス北西部のブルターニュ地方に伝わるお菓子「クイニーアマン」。

日本でも何年か前にブームになり、コンビニでも多く販売されたので、覚えている方も多いと存じます。「クイニーアマン」、奥深いお菓子なんですよね。

ブルターニュ地方では1860年頃、小麦粉が不足し、バターが豊富にあるという状況にあったそうです。

とあるパン屋さんで、バターの配分の多い生地を材料が馴染むよう伸ばしては織り、焼いてみたところなんとまあ、美味しい焼き菓子が出来上がりました。

これがこの地方に伝わる言語、ブルトン語で「バター(amann)のお菓子(kouign)」という意味のkouign amann (クイニーアマン)になったそうですよ。

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ブルターニュ産の「塩バター」が特徴です。これを用いて、何層にも織り込んで焼き上げた生地。キャラメリゼして、外側がカリッとなるように仕上げるのは、本当に手間と愛情のかかるお菓子なんですね。

それだけに、この独特の食感、塩バターならではの味わい、はまるとクセに。バターと砂糖を多量に使用しているため、ハイカロリーなのでお気をつけください。

パリで、クイニーアマンは大抵どこのブーランジェリーでも手に入れられると思うのですがーーフィガロでも「トップ5」みたいな特集はないですねぇ

・・・ということで、個人的にオススメはパリ20区のこちら。特に雑誌に乗るような大手さんというわけではないのですが「AU140」さんというブーランジェリーです。

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Boulangerie Au 140   サイトのイラストがこれまたパリジャンっぽくて可愛い。

特筆すべきは、サイズが大・中・小と3種類揃っているところ、また、大きさによってキャラメリゼの食感を丁寧に変えているところ。まさに「職人」技ではないですか!

ということで、見事「kotorio大賞」に輝きました。
  140 rue de Belleville 75020 Paris 01 46 36 92 47
 水~金 7:00-20:00、土 7:30-20:00 日 7:00-19:00 月・火はお休みです。

ぜひクイニーアマン作りにチャレンジしてみたい、という方はこちらを参考になさってください。ブルトン地方のお菓子レシピのサイトで私もよく拝見しています。わかりやすいです。

www.recettes-bretonnes.fr

 《今日のひとこと》 こんなキュートなクロワッサン、今年のキャトルズ・ジュイエ(革命記念日)にアップすればよかった〜〜!!

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フランスの「シナモンロール」を求めてーー

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ーーーー同じヨーロッパにいても、あるものはあるし、ないものはない。

こちらは伝統的なフィンランドシナモンロールの形です。筆者が学生の頃シナモンローツがちょっとだけブームになって。当時バイトしてた神戸のカフェでも、皆さんよく知る渦巻き型に、白いアイシングをかけて作っておりました。

実はフランステレビで「かもめ食堂」をやっていまして、うわぁ、なんて懐かしい〜と思いながら見ていました。「焼きたてシナモンロールの香りに出会いたくてたまらない!」病が止まらない!

・・・と思いきや。あれ?素朴な疑問。フランスに「シナモンロールって存在するの?

近所のブーランジェリーでもあんなにヴィノワズリー(バターをたっぷり使い込んだクロワッサン系のお菓子パン)は充実しているのに、「シナモンロール」という名のシナモンロール、そういえば、見たことありません。

シナモンはフランス語で「Cannell」(カネル)。北欧でも確かKanelで、同じ発音でしたよね。

パリで以前バイトしていたブーランジェリー「MAISON KAYSER メゾン・カイザー」のサイトを覗いたら、これと似た商品があることがわかりました。「カネルクロワッサン」と呼ばれる、スライスされたアーモンドのった、クロワッサン生地のパンです。

アーモンドの香ばしさと、巻き込んだシナモンの香りがおいしそう。

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「クロワッサン」なので、サクサクというよりは、生地そのものはふんわりしていて、食べ応えはむしろ、優しい感じです。従って、アーモンドの香ばしさと歯ごたえが一層感じられますね。

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断面をご覧いただくとよくわかるのですが、シナモンは、ほんのり程度です。濃いコーヒーと合わせたい時、北欧系の強めのシナモン香を期待してしまいますと、ちょっと弱いかな、という印象です。

https://recettes.zeste.tv/images/imageresizer.php?src=_var_data_gallery_photo_42_92_77_31_14_cinnamon-rolls.jpg&w=922&h=517

うーん。フランスには「かもめ食堂」のシナモンロールはないのかあ・・・。

カネル・クロワッサンもそれほど多くのお店で見つけることができる訳ではなく、むしろメゾン・カイザーのオリジナル?ぐらいの勢いです。フランス人に訊いたところ「あ、じゃあスタバにいくといいよ!」(笑)

フランスでも結構スタバ、広まっております。

クロワッサンとパン・オ・ショコラのある国には、シナモンロールはやっぱり外国のお味なのかもしれませんね。

www.marmiton.org

 【kotorioからのひとこと】

マックがコーヒー、日本総人口分無料ですって!? 10月16日(月)から開始される『シナモンメルツ』とローストCoffee。寒くなってくる季節に相性ぴったりですね。これに加えて、カズオ・イシグロさんの本を小脇に抱えれば、この秋の読書タイムはもう完璧っ♪バックミュージックはボブ・ディランでね〜〜

パイ形・かわいくって美味しそうなーーレシピ本?

フナックというフランスのなんでも屋さん(本や家電製品などの大手です)で見つけて思わず笑って手にとってしまいました!!可愛い〜〜と言いながら、思わず食べてしまいそうな、これ、「レシピ本」なんですよ、フランス語の。6Euroなので、800円ぐらいでしょうか。

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ラルースLarousse という、辞書などを作っている超大真面目な出版社から出ています。

中身を開くと、リンゴパイ、レモンパイをはじめとして、50種類の伝統パイのレシピが見開きで載っていて、眺めて楽しい。これはプレゼントにもいいかも!お部屋のちょっとしたインテリアとしてもオシャレかもしれませんね。

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帰宅してアマゾンで見てみると、他にもたくさんのこのシリーズが出ているんです。

こちらはベースをパテにした「Tartes et feuilletés gourmands」パイやペストリーを60 種類ほど扱ったレシピ。Saint Honoré, millefeuille, galette des rois, baklavas, tarte à la frangipane et au chocolat, feuilleté au caramel… サントノレ、ミルフィーユなどがある様ですね。

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筆者が最も気に入ったのがこちら「Biscuits gourmands」フランスの伝統ビスケットのレシピです。

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《今日のひとこと》中学生ぐらいの時って、受験勉強の傍ら、どういうわけか「パイ作り」に憧れがありませんでした??(笑)私だけ?当時、はまっていたお菓子本があり未だに覚えているのが「ディプロマ」=外交官パイ、という名の面白いパイなんです。

今検索してみるとこれかな?とたどり着いた原点が、イタリアの「ディプロマカ」と呼ばれる「外交官ケーキ」。そう、当時は外交官を夢見てた、まだ何も知らない、おさげの少女の夏休みでした。

ricette.giallozafferano.it

 

パリのキャラメル専門店「Karamel Paris」

パティスリーのすべてにキャラメルが使用されているキャラメル専門パティスリーが昨年末、7区のサン・ドミニック通りにオープン!その名も、Karamel(キャラメル)パリです。

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かの「ラデュレ」でチーフ・パティシエを務めていたニコラ・アレヴィンさんが担当するという新しいチャレンジのお店。もう全てが「キャラメル」一色の、あまーい香りに満ち満ちた、素晴らしい創造性の魂が、店内を埋め尽くしています。

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