Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 フランスのよしなしごとを徒然なるままに

期待通りのシャイヨー劇場!マイヨーの白鳥に脱帽の巻。

 なるほどなるほど、行ってみて、深く納得してしまった今夜の(昨夜の)モンテカルロバレエ団、マイヨーの「Lac」(湖)。出だしの映像からぎょっとさせられる演劇チックな導入なのだが、このへんの「マイヨー風味」びんびんの独創物語、古典読み変え・勝手にエネルギッシュ大作戦!作品が私は意外と好きです。他にできる人がいないから。

 音楽的には、バラバラにして組み替えた、という感じだったけれど、思ったより原版に忠実だった。若干スピードを速くしているかなあと思ったぐらいで、編曲というところまでは手を出していない。切り貼りしているだけ。各幕少しずつバリエーションを削ったりしながら、全体4幕のドラマ構成に組み直しているわけだ。普通退屈な花嫁候補の踊りなんて、カットしちゃえばいいのにと思いきや、マイヨーにかかるともうがっつんがっつんにスピード感のあるダンスに仕立て上げていて、見どころの一つになっちゃっている。しかも花嫁たち、というか、このバレエ団の女性ダンサー、総じて身長がでかいよ!私は今日、10列目でみたのだが、みんな170は普通にあるぞ!という印象。もし実際、なかったとしても、そういうふうに見える、あるいはそういう印象を残すダンス、なのだ。

 まあ他にもいろいろ書きたいことはあるが、今夜はこのへんで。

f:id:kotorio:20140613073641j:plain

f:id:kotorio:20140613073658j:plain

 衣装・ダンサー、秀逸。パリでシャイヨー劇場でこれを見ることができて、良かった。

 思ったこと、こころに触れたなにかを、誰かと分かち合えないことだけが悲しい。ーーこれまでも、これからも。世界のどこにいようと。それはとても、虚しい、実りのない人生ではないかとわたしは思う。生きるよろこびのひとつは、どれだけ多くを「得たか」によって計られるのではなく、どれだけ多くを「分かち合えたか」だと思うから。

 ただお金と神経だけがすり減っていく毎日。

 美しいものを見ても、生きるよろこびに繋がらなければ、いったいなんのための。