Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 フランスのよしなしごとを徒然なるままに

Beyoncé/ビヨンセ:世界で最も影響力のある100人?~Lose My Breath

 恒例、米紙タイム誌「世界で最も影響力のある100人」。経済誌フォーブス誌が選ぶ「世界で最も影響力のある女性100人」オバマ大統領を抜いて、2014年トップに輝いたのは、米国女性歌手ビヨンセだった。

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 FacebookのCOO:シェリル・サンドバーグ氏のコメント付。「ビヨンセは私生活、ステージとも女性に主導権、強さを握るように訴えている」

 一児の母でありながら、昨年ワールドツアーを成功させ、iTunesストア上で発売前に一切告知がない状態でリリースされたアルバム『BEYONCÉ』は配信最多記録。

 ビヨンセに関しては、海外大手メディアはこぞって大絶賛。アルバムでも、女性のエンパワメント(女性が力を持つこと。連帯すること、行動することによって不利な状況をよりよくしようという考え方)にいっそうコミットした内容となっているのは確か。ビヨンセは今や偉大なる「フェミニスト・アイコン」。

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 女性にとって限りなくポジティブな歌詞。フェミニズムを促進するメッセージの一方で、セクシーなボディを前面に打ち出し、女性の身体を武器にする。この『ギャップ広報戦略』に対してあまり反論や意見が報道されていないのが若干気になっていた。おそらく何か言えば、すぐさま狂信的フェミニストとして排除されてしまう可能性があるのではないか。あれだけ大多数の人種、考え方の渦巻く米国にあって、私はこのビヨンセブームの裏に、少しの怖さを感じてもいる。踊らされているのはほんとうは誰なのか?世界の長者番付ではないのだから。資産や、稼いだ額と「世界の影響力」は違う。

 大多数の「影響力を与えられた」と思われる10代の少女たち、はダンスに励みビヨンセのように妖麗に、セクシーに踊れるようになりたいと願う。フランスという国にいて観察する限り、それは欧州の10代、あるいは20代の米国(NY)観、ジャズダンスへの思いに繋がっている。

 ところで、ビヨンセと言えばその過激なダンス・ビデオクリップが人気のひとつ。基本は「男をはべらせる強い女性」、である。加賀藩前田家のまつさんみたいに健気に主人をささえ、お慕い申し上げておりまする・・・なんて全く絵にならない。ジェニファーロペスしかり、アギレラしかり、今、世界の(=NYの)洋楽、あるいはダンスシーンの潮流は、かつてイケメンが数々の女ダンサーを周りに抱えていた時代から、強い女が男をひざまづかせる系に移っている気がする――そういうのがトレンド、カッコいい、今流、みたいな。否定しているわけではない。ただ、どれを見てもなんだか同じ、タケノコ状態になりつつある。この中で、どうやって『独自性』を創造してゆくか、が私の一点の関心事。その視点で、これからも見ていく。

 こちらはビヨンセがDestiny's Child時代の 『Lose My Breath』何を隠そう、そんなことを書いた私も、普段ダンスのクラスで使っている曲・・・。ハハ。

『♪ついてこれる? 私の息を切らせてみて ハードに、切らせてみせてよ』

 ひたすらそういう歌詞。


Destiny's Child - Lose My Breath - YouTube