Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 フランスのよしなしごとを徒然なるままに

フレンチ・ポップスを聴こう!Stanislas/Indila/Nolwenn Leroy 

 米国ビルボードと、欧州のランキングは若干異なる。もちろんアメリカの影響は絶対的で、上位を占めるのは間違いないけれど、じゃあその間をかいくぐって、一体どのオリジナル曲が、食い込んでいるのか、をチェックする、という作業になる。英語圏UK(英国)にしても、米国ランキングとまるで違う。これはマス(大衆)を向いて消費商品として、資本も比べ物にならな大国アメリカと「個の作品ごとの独自性に一票!」みたいな英国のお国柄の傾向が表れている気がする。

 フランスは、世界的な潮流の中では正直、どっち向いてるか掴みかねるところはある。(笑) Hiphop大国の座はすっかりお隣ドイツに食われてしまった感があるし。

 ituneアプリには「フレンチポップス」なんてのがあって、最新フランス音楽ランキングの曲をダウンロードできるアプリがある。

 音楽番組を日常的にチェックしているわけではないので、一番手っ取り早いのはFNAC(フナック:CD、DVDなども扱う最大手量販店)のミュージックランキングをみることだ。実際店舗に行ってみると『今月の10枚』とか安売りの20枚とかプロモ中の作品、近く来仏、コンサート予定だったりするミュージシャンのものが並んでいたりして、動きがダイレクトに分かる。(コンサートチケットなども取り扱う) http://www.fnac.com/musique.asp#bl=MMmu 

 ジャンルとしては、

GENRES MUSICAUX• Variété française• Pop, Rock, Indé• Musique Classique• Jazz, Blues• Rap• R&B, Soul, Funk• Electro• Hard Rock, Metal• Musiques du monde• Reggae, Ragga, Roots• Country• Compilations, Dance, Divers• BO, Musiques de films, Comédies musicales• Musique enfants というように分かれていて、私がヘッドフォンで聴きに行くのは最初の「Variété française:フランス音楽」(要はフランス語で歌ってるフレンチポップス)、「Musiques du monde:世界の音楽」(結局米国系、エーゴの曲はこちら)

 ところがある日「あれ、なんで私大学生の時HMVで聴いてたみたいに、CDジャケット眺めながら、店で聴いているんだろう?家でパソコンで聴けるじゃん」と気づく。まったくもってその通りで、ああ、これじゃ音楽産業も商売あがったりだよなあ、などと余計な心配をしてしまう。ちなみにフランス発の、音楽ストリーミングサービスというのは結構充実していて、アイフォンだのハードを米国、韓国系に当然の顔してまかせながら、こういう小手先の「お前のもんはおれのもん」戦略をねちっこく展開するのが好きなフランス。しかも最初は「米国は絶対やらねえ」(進出しない)と言っていたのに、春頃、米国にCEO拠点・・・ってニュースを見たぞ。パリ本社で、世界展開で大儲けした音楽ストリーミングサービス「Deezer」、私はライバル社の「Spotify」を利用している。いずれもフリーです。

 さて2014年8月上旬、フランスで人気なのは Lilly Wood And The Prickというデュオや、ラップならBlack M -(曲:Sur ma route)あたりが根強く。ここ数週間で一位独走中はDj Hamida Feat. Kayna Samet, Lartiste, Rimk du 113 - Déconnectés。フランスでは珍しいラッパー集団とみた。Fréro Delavega という若きデュオは、フランスのタレント発掘番組から出てきた男性2人組で、この夏『Sweet Darling』含めたアルバムが上位爆走中。ギターが、夏のけだるい感じでますます好感度アップ作戦。

 ダンスで米国ビルボード系の英語の曲にうなされてきた7月、反動とは恐ろしいもので「そうだ、フレンチを聴くぞ、今こそフレンチを!!」と思い立った。

1)スタニラス Stanislas(1972~フランス)Stanislas | Site officiel さんは日本では全然メジャーじゃないのか、検索しても何もヒットしない(笑)むしろ以前デュエットした歌手Calogero(カロジェロ)のほうが日本のリスナーになじみ有。

 スタニラスは、エコールノルマル(音楽院)で指揮を学んだあと、オーケストラで働いていたクラシック畑出身。2000年から歌手活動のコラボはしていたものの、2008年にソロデビューしてようやく商業的成功を納める。最新アルバムは『Ma solitude』(孤独)2014/04 

f:id:kotorio:20140811004254j:plain 透き通る声が素晴らしく、ひとりで聴くのに最適な一枚。HPで本人をみた時はビックリした。声と本人イメージが違っていたから!!!衝撃だ・・・もっと芸術家肌で繊細で神経質な感じを想像していた・・・(笑)


Stanislas - Là où le ciel en live dans le Grand Studio ...

2)お次は1982年生まれ、R&B系フランス人シンガーソングライター:Indilaさん。

f:id:kotorio:20140811005204j:plain  Indila - Site officiel - Mini World 

2013年の「Dernière danse 」「 Tourner dans le vide」が大ヒット、1位を納めていて、私が知ったのもダンスでこの曲を使ったから。声がよく伸びて、ジャケットは可愛い黒髪の少女、という感じなのに、力があり、ちょっと志のある歌詞の、エキゾチックな曲を歌わせたらわりとツボにはまる。米国ビルボード系、上位20位までの女性シンガーを聴き比べてもうち18人はまったく誰が誰で、タイトル入れ替えてもわかりゃしないーー系に埋もれるシンガーではないことは確か。

 
Indila : Interview 2014 HD, Partie 1 - YouTube

SOSは歌詞とこの声がマッチ!オフィシャルが張り付けられなかったが、ちょうどうまい具合にリリカル(オフィシャルの歌詞付き)があったので。


Indila S.O.S - Paroles / Lyrics - HD - YouTube

「これはSOS 私は大地を離れたけれど 誰かいますか 私の苦しみを聴いてくれる誰か 私は失われている / 私は行かねばならなかったから 私を責めないで 私は低く落ち 誰も見ていないところへ 私は匿名に沈む 寒さと闘った 私は何もない、誰でもない 私の王国で、私は全ての痛みを知っている 見あげた空は美しい あなたは私の声が聴こえるだろうか」――みたいなこと言っています。たぶん。

3)最後は同じ1982年生まれでもう一人、独特の強烈なトーンをもつ彼女。Nolwenn Leroy(ノルウェン・ルノワ)。 Nolwenn Leroy 

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 ブルターニュ地方出身のブルトン人で、父親はサッカー選手。少女時代よりバイオリンを学び、アメリカ留学。2002年、フランスのオーディション番組からデビューしたが、フランス、ベルギー両国で人気が高いのは、その「ブルトン性」(民族性)を生かした魅力でブルトン語での作品も多数。ボーカル・ギター・ピアノを駆使できる強みもあるため、音楽通のコアなファンがいそう。そしてオトナ美人~~

 こちらはダンスでリリカルジャズなんかで振付できないかな~とipodに入れて、考えている曲。


Nolwenn Leroy- Mon ange - YouTube

 『La Jument De Michao』『Mna Na H-Eireann (Women Of Ireland)』

という曲が伝統音楽チックで数年前流行ったよう。アイルランド系が好きな人ははまるかも。私は実はそれほど好みではなくて、どちらかというと同じ伝統らしさが感じられる作品でも大人っぽくてこちらが好きかな。


Nolwenn Leroy - Juste Pour Me Souvenir - YouTube