Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 フランスのよしなしごとを徒然なるままに

Paris Auomne- - パリの秋が駆け足で

今週のお題「秋の気配」

「ところで今何か手を付けている事件があるかい?」

「なんにもない。僕は何かしら頭を働かせる問題なしじゃ生きていられない。

 考えること、それをのぞいて人生のどこに意義があるというのだ?

 この窓のところへ来てみたまえ。こんなもの寂しい、陰惨な、つまらない光景があるだろうか?黄色い霧があんなに舞いおりて、薄暗い家も、街路も押し包んでいる。

 恐ろしく殺風景で、無趣味な光景じゃないか。

 ねえ君、力があっても、それを働かせるべき舞台がないのじゃ、まったく始まらないよ。このごろは犯罪も平凡だし、われわれの生活も平凡だ。

 まったくいっさいが平凡で退屈ずくめだよ」

                    (――『The Sign of Four』より)  

  Notre-Dame de Paris 

  パリの秋が、駆け足でやってきている。澄んだ空から、光がダイレクトに地面に降りている。空虚さも、孤独も、いっそう沁みる。

 この秋の個人的テーマは、感性豊かになるこの季節だからこそ、それを「理性」で制することだ。ハイスペックな心身を、鍛錬によって造り上げること。感情が偉いわけではない。感情が人生を助け、切り開いてくれたわけではない。むしろ失ったもののほうが大きい。

 感情と個人の資質によって、正しい判断を誤らないようにすること。そうし続けてきた結果が、今の自分なのだから、責任もってそれを回収し、修正すること。

 芸術と感性の都、Parisの秋が、私にそれを教えてくれる。