Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 フランスのよしなしごとを徒然なるままに

Sherlock Seison 2 Episode 2 :Les Chiens de BASKERVILLE BBCシャーロック2-2ハウンド 【その3】 後半感想

 では後半戦。の前に今思い出した、私が以前、正典もグラナダ版の『バスカヴィル』もけちょんけちょんに書いたのは、BBCが300倍面白かったからだ。謎が解けた(笑)

★四方が白いラボ内SHはどのシーンを見てもお肌が素敵。ハウンドの幻想をみたジョンを今度はSHがなだめるも・・・ジョンの迫真の演技。監督コメンタリーで絶賛。  (←犯人)

★何かあるんだ――砂糖の中に何も見つけられずいらつくSH「out!」(出ろ!)ひとりマインドパレスの旅へ――「でも彼は【宮殿】って」「あいつらしい」

 

 リバティー/インディアナ/ハウンドに至るシーンはほんとうの天才(見たことないけど)っプリを感じさせる。人間の頭ってこういう高速回転に耐えうるべく作られていて99%の人はたぶん使っていないんじゃないかと。顕微鏡シーンから、啓示を得るまでのこの数分のSHは背筋がすっと伸び(いつもだけど)一つ一つの動作、動きが美しい。

★認証番号:本名しかもファーストネームでなくSHが「マギー」と入れ直すあたり、この脚本の細かさよ。そして携帯電話を「cell phone」と呼んだ人物のことも――。

 彼が段取りを付けようとした時、モーティマ先生からヘンリーの異常事態を知らせる電話。この時すぐレストレードに「レストレード、銃を持ってきてくれ。くぼ地だ」とSHの命令形。私的ツボだ。レストレードなんて15歳ぐらい年上の設定になっているはず。SHの瞬発的、かつ冷静で男気のあるモノ言い、すごく好きだ。許す。いいなあこんな風に呼ばれるレストレード(笑)私も男に生まれたかった。(←ちょっと違う)

★レストレードは銃を発するも2発外したね?命中はジョンの弾。さすが第一話で窓越しの犯人を仕留めた極上の腕利き。

★SHのヘンリーに対する説得と、迫っていく態度が毅然として好きだ。首根っこ掴んで、死んだ犬のところへ引っ張って行き「良く見ろ!」と容赦しない。こういう所、ぶれないから、SHは人として尊敬できる。私は。

★――問題はその後。もろ手を挙げて

f:id:kotorio:20140921215857j:plain

「有難うヘンリー。実にこの事件、面白かった!!「Timing」(ちょっと待った。考えろよ!、今じゃないだろ)邦訳はどうなっている?面白すぎて。「 Not good?」(・・・ダメなの?)また眼が点になってる・・・一昔でいうところのKYってやつか。まあ某国公共放送公認「ソシオパス」の彼だから(アスペはNGなの??よく分からん)

 この後の逃走シーンもGood。闇の中3人で(SH&Jo&レスト氏)走ったりする経験を共有すると、今後何かと一体感増すでしょ?(笑)博士の結果を目の前にしたSHのどこか驚異の混ざった真剣な表情もいい。

★ちょっと戻って、一瞬モリアーティーの幻影を見てしまうSH。心の奥底が引き出されていてこれは「解決しなかった恐怖」として、第3話へ繋がるわけだ。うますぎる脚本。

★ラストの朝シーン。宿から出てきたSH、コーヒー片手姿が素敵。例の如くジョンはブレックファーストですがSHは珈琲のみ。これもワタシ的に合格(笑)

 

・犬を安楽死させられなかったのは JO「君には分からないと思うよ」SH「情か」

・ラボでの出来事を聞かれて。なんとかごまかしたいSHケチャップを給仕してあげたり小手先のつくろいを見せるんだけど。「Oh God」ジョンはようやく「実験」されたことに気づく。つまり⇒

 こういうこと。

・「(薬の)優れた知性(=天才:僕)への影響は分かったから、いわゆる一般の人間(=凡人・君)への影響を知りたかった。イミ分かるだろ?(カッコ内の補足)文字通り実験室で実験した

f:id:kotorio:20140921222629j:plainジョン怒ってる。SH子犬の眼(笑)

――砂糖じゃなかったんだ――間違えたんだ。(間違いを認めろ)いつになく威圧的なジョン。でもジョンだからこれで許されてるんだよね(笑)ジョンの胸の中では今、「(だってシャーロックなんだから!!!)・・・××××××」が浮かんで消えて。ああ人はこの葛藤を静かに制する姿勢を「オトナ」と呼ぶんじゃないかね(笑)

・セリフもシーンもないので、以下私の想像。「ちょっと彼に話してあげなきゃ」ってSHは宿の主人のとこへ行くけど、きっとまあさっきの「情」の話の前振りからいって、「犬はもう生きてないよ」ってことを伝えてやってから30分後の列車でここを発つのだと思う。そういう最低限の倫理性はこの「ソシオ」男に働くのだけれど、きっと私が脚本まかされたら、また毒吐かせちゃう。「君の愛犬には残念ながらもう会えないよ。僕の忠実な犬が昨夜食べちゃったからね」とか――・・・ヒドスギル***

★不吉な予感のラストで第3話に向けて、終了します。

 だからもう一回、最後は笑ってるSHと二人の顔で。

 

【終わりに】

 結論として、BBC制作シャーロックのバスカヴィル(ハウンド)は正典/グラナダの300倍面白いかも!という初回見た時の印象、「現在も変わらず」固く、揺るぎない。ダートムーアの岩のように。

 ≪シーズン2≫中で1話と3話はちと深刻だから、中間の2話であるバスカヴィルが「恐怖」を描いているにも関わらず、最も和め笑える不思議。ベイカー街221B離れて、英国の光の下、ジョンとのコンビも深まって。全話通した時の緩衝材的要素も含んで、ちょっとピクニック気分(新婚旅行?)の位置付けは、だからこそ第3話のショックを大きく、衝撃的なものにさせるんだね。ジョンにも、視聴者にも。

 さらに昨年パリ14区の外国語書店の卸しモトまで遠征して買った本が

 Sherlock: The Hounds of Baskerville - Mary Glasgow Magazines

A contemporary re-telling of Conan-Doyle’s classic story adapted from the award-winning BBC series, ‘Sherlock’. 

 学習レベル3と思って侮ることなかれ!コメンタリーで監督たちは「小説依頼は断った、それは正典(キャノン=コナンドイルの原書)を読んでくれ」と。でも脚本に沿った形の、BBC「バスカヴィル」ものであれば承諾した。

 語学書なんだけれどハイクオリティー。CD付きを買って、しかも『study in Pink』も見つけて2冊その場で購入(笑)一冊10.95€(ハンディサイズ、日本の文庫より一回り大きい)TVの放送順と違って、本はハウンドが1、ピンクは2冊目。(現在のところこの2冊のみだった)

 単語力は英検2級ぐらいで読めそうな感じ。写真盛りだくさんで、中学生に戻った時みたいにワクワクしながら読める!そんなわけで次回衝撃の第3話へ――。

  〈バスカヴィル記事全3回終了〉