Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 フランスのよしなしごとを徒然なるままに

フィナンシェじゃだめだったんですか、プルーストさん(3)

『マドレーヌでもフィナンシェでもなく、ほかに紅茶に浸して思い出を喚起させるようなスイーツは?選手権』・その1『おフランス菓子バージョン』です。

ガトー・バスク、ガレット・デロワ

ガレット・ブルトンヌもありだと思います。20世紀に残る長編小説を生み出すきっかけとなるに相応しいフランス菓子ってほかにないだろうか、私だったら、あなただったら、何をきっかけとして『無意志的記憶』を蘇らせるでしょう。鳩サブレ?

 やはりこの場合「紅茶」がキーワードなんですよね・・・珈琲ではなくて。紅茶にあうお上品な菓子といえば・・・「マリービスケット」!これ、どの国行っても類似品が売ってるんですよね。スペインでも、インドですらありました。

 フランス郷土菓子を一生懸命思い浮かべてみるのですが、クイニーアマンやカヌレは、その存在自体が濃く主張しすぎです。紅茶とフィフティーフィフティーで空間を共有し得ない。ああ・・・何なら違和感なく共存できるのでしょう。

 源氏で言うなら葵の上や夕顔でなく、末摘花ぐらいの儚げな。パン・デピスはスパイス効きすぎて、デュバリー夫人っぽい(すみません、ベルばらネタです)。ふと思いうかんだ。おお、小さな妖精ファディットのごとく。誰にもやさしく、甘く、幼き日を思い出させる有無を言わせぬバターの香。

 フランスのビスケット、プティ・ブール。ナントの菓子職人が生み出したとされるビスケットです。今では各国のお菓子メーカーによって大量生産され、知る人ぞ知る存在ですね。小麦粉、砂糖、フレッシュバターをベースにしたサブレ生地は、卵を使わない独特な、やさしい味わいの生地です。思わず二枚、三枚と手が伸びてしまいそうな小麦色、レースのふち取り模様。まあるい角も、初めてなのに懐かしさを感じさせるレトロな印象。大好きなおばあちゃんとティータイムを一緒に過ごしてるみたいな味がします。

こんなパッケージでどのキヨスク、スーパーでもあります。Petit beurre — Wikipédia 

公式サイト Biscuits Véritable Petit Beurre - LU

おうちでも出来るレシピを見つけました。チョコ味、ココア味、セサミ入り、マクロビ風にオートミール米粉を使ったアレンジクッキーも出来そうですね。


Recette - Petits-beurre, c'est moi qui les ai fait... - Notée 4/5 par les internautes

 次回第3回は、あのフランス伝統菓子を徹底解剖。お楽しみに。