Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 フランスのよしなしごとを徒然なるままに

逆さ巻き?バターかほるクロワッサン 

皆様こんにちわ。フランスの清少納言、kotorioです。

8月もそろそろ半ばを折り返します。エッセイが続きましたので、一旦この辺りで、一息、休憩入れてみましょうか。明日以降は再び長編読み物特集、後半戦参ります。

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ーーーーそれでは幕間、20分間です。

ランヴェルセ、仏語で「折り返す」の意ーーー「クロワッサン・アンヴェルセ」?

クロワッサンやその他多くのフランスのヴィノワズリーは生地&バターで「織り込む」、この作業を幾重にも繰り返して、あのサクッとした食感や、お店独自の膨らみ具合を作っています。

織り込み方には2パターンあり、まず「生地でバターをおりこむ」シンプルな方法。

もうひとつは「バターで生地をおりこむ」方法。これを、専門用語で「アンヴェルセ」と呼びます。(と、昔ブーランジェリーでバイトしていたkotorio)。http://www.boulangerie-lohezic-paris.com/images/croissants.jpg

要は、出来上がりが「生地が上か、バターが上か」という違い。

通常は生地のほうが上になるのですが、アンヴェルセだとバター感が強く出て、味も香りも、濃厚なクロワッサンやヴィノワズリーになるんですね。

ところが製造する側にとっては、この方法、溶けないようにバターをより長く寝かせてあげたり、質の良いバターを使わないと、それこそ単にべたべたした感じだけのパンになってしまう、という、ちょっと厄介な技術です。

時間もお金も倍かかるこの「アンヴェルセ」で、クロワッサンを作っているパン屋さん見つけたら、ぜひアップしておこうーーと思い続けて早何年。

(なかなかここまでネットやガイドブックでは、紹介してくれないので…)

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ひょんなことから、見つかったんです。

2014年にガレット・デ・ロワのコンクールで優勝のパリ17区Jocelyn Lohezicさん。

当時通っていた歯医者さんの近くだったので、帰りに寄ってみました。

(そしてまた虫歯になる・・・小学生ですか、kotorioさん)

Boulanger - Pâtissier - Traiteur Paris 17 - BOULANGERIE LOHEZIC JOCELYN - Bienvenue

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143 Rue de Courcelles, 75017 Paris 朝 6:45〜20:00まで 月曜定休

「Fabrication Maison avec farine  Label Rouge et beurre AOP」とあったので、最高級品質の良いバターを使っていることは確実。

ガレット・デ・ロワがそうであれば、もしや、と思って。見ればクロワッサンもお店のスペシャリテ、と書かれております。他と変わらない1.2Euro程度。機会がありましたら、アンヴェルセ製法で作られた、バター香のクロワッサン、ぜひお試しください。

え、逆さ巻きは「世界」だけで結構ですって?まあまあ、そうおっしゃらずに。

http://www.asahi.com/and_M/interest/theater/images/TKY201307310270.jpg

《今日のひとこと》先日「クロワッサンで朝食を」というフランス映画をituneで観ていたのですが、翌日、新聞の一面に載ったのは、その主演女優、フランス映画界を代表する、ジャンヌ・モローの「dernier voyage(最後の旅立ち)=訃報」でした。