ガトーマジック、魔法のお菓子? 2014年にフランスでレシピ本が出され、あっという間に旬なガトーになりました。話題のスイーツ、星付きレストランのデセールにまで提供されるほど。その正体に迫ってみましょう。最後にご紹介するレシピ本を参考にしました。
ガトーマジックは、伝統地方菓子Millasを元に生み出されたケーキです。名前の由来は、このケーキの構造。テクスチャーの違う3種類の層から成り立っています。1つで3つのスイーツを味わえる、まさに魔法のガトーなんですね。
一番下はやわらかフラン、中層にカスタードクリーム、上層は香ばしいスポンジケーキ。これ、作るの素人には無理・・・という感じですよね。ところがこれ、高度な技術や材料は不要、従って普及したということらしいです。
ベースは家庭でよく使う材料で安心安全、あとは寝かせて、泡立てて混ぜるだけ?アレンジが豊富なことも魅力。はじめてのおかし作りからプロのスイーツファンまで。
「バニラのガトーマジック」 18~20cmの型 1個分
・卵 4個 ・グラニュー糖 125g・バニラシュガー 7.5g・薄力粉 115g・塩少々・水 スープスプーン1杯・バニラ 1本 ・バター 125g ・牛乳 500cc
バニラのビーンズをほぐし、牛乳に入れて香りをうつす。バターは溶かして粗熱をとる。卵は卵黄と卵白に分けてボールに。型にバターを塗る。オーブンは150℃。
<作り方>
1.ボウルに卵黄、砂糖、水を入れて混ぜます。
2. 1に溶かしたバターを加えます。
3.薄力粉と塩を加えます。
4.牛乳からバニラのさやをとって、3に混ぜます。
5.卵白を泡立て、4に混ぜまず。
6.バターを塗った型に5の生地を流し、オーブン150度で50分焼きます。
7.2時間冷やす。
ポイントは、メレンゲのダマを残す程度に柔らかく混ぜることだそうです。
口コミで、家庭から広まっていったため、まだ一般のショップなどで「フランスガトー」と名乗れるほどには至っていないのが実情。しかしながら、星付きレストランではすでに流行を先取り!
「Restaurant Alliance」では、まだ20代の若いシェフパティシエさんが、「ガトーマジック・ブルトン(ブルターニュ風ガトーマジック)」を試みた、という記事をフィガロで発見。ご本人がブルターニュ出身で、地元のキャラメル・サレ(塩バターキャラメル)を使い、りんごのコンフィ、アイスを添えるという手の混みよう。バターのなめらかさにりんごの酸味が加わり、食後酒との相性も良さそうです。
Restaurant Alliance à Paris 75005, 1 étoile michelin Menu, réservation, infos...
5,rue de Poissy 75005 Paris tel. 01 75 51 57 54 10 12:00~14:00 19:30~22:00
おうちアレンジとしては、チョコやキャラメルなど。季節のフルーツも。
簡単なのにとっても複雑に見えてしまう仕上がり、アレンジの幅もあるガトーマジックは、大勢で集まるパーティーの話題としても盛り上がりそう。ぜひご自分流の「マジック」、見つけてみてください。
《kotorioのひとこと》昨日はパリのボザールとレピシアさんの素敵なコラボティーをご紹介しました。さくらんぼティーに合わせて、一緒に魔法にかけられちゃいましょ♪