Entre la poire et le fromage 

『洋ナシとチーズの間』 フランスのよしなしごとを徒然なるままに

魔女のケーキではありません ローヌ・アルプ地方「ガトー・マルジョレーヌ」

「Gâteau Marjolaine ガトー・マルジョレーヌ」は、フランスのローヌ・アルプ地方、
ヴィエンヌという小さな街にあるレストラン「Restaurant de la Pyamide レストラン・ドゥ・ラ・ピラミッド」で作られていたデザート菓子なんですって。

魔女のケーキじゃなかったんだ。

https://i2.wp.com/ieee-sco.org/wp-content/uploads/2017/04/marjolaine_cake_by_ghyslain_chocolatier_1.jpg?w=316&h=316&crop=1 Gâteau Marjolaine 
なぜ、ひとつのレストランのお菓子が、全国的に有名になったかって?

意外にも、長い歴史がありました。

パリ万博が開催された1900年まで遡ります。当時、車は3000台。

タイヤ会社「ミシュラン社」がホテルの住所を掲載するため「ミシュランガイド」をお客さんに配り、おいしいレストラン情報も掲載したのは、有名なお話ですよね。

Restaurant 2 étoiles Rhône-Alpes | La Pyramide | Relais & Châteaux

このレストラン「ラ・ピラミッド」さんも当時三ツ星。オーナーシェフフェルナン・ポワン氏は「料理の神様」で、1930年頃には既に、その名声は世界のグルメたちに届いていました。

料理大研究家のキュルノンスキーさんをして「その料理と芸術は頂点」と言わしめ、ポール・ボキューズ、トロワグロさんたちが、ここで修行した伝説のレストラン。

ポワンシェフは、デザートの才能にもとことん飛び抜けていました。

ヴィエンヌの街は紀元前1世紀、ローマ人によって作られたそう。今もシンボルとなっているのが、白い石の「ピラミッド」です。

f:id:kotorio:20170730133758p:plain レストラン名もここから取られたそうです。

♪ 4種の層のハーモニー

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パート・シュクセ、プラリネ・クリーム、生クリーム、ガナッシュ、の4層構造が特徴です。

パート・シュクセは、アーモンドとローストしたノワゼット(ヘーゼルナッツ)にメレンゲを混ぜて焼き上げた部分のこと。

この生地の上にガナッシュを、さらにプラリネと生クリーム、シュクセ生地、生クリーム、と重ねていきます。茶、ベージュ、白のシックなグラデーション。

シンプルに見えますが、手が混んでいますよね。

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プラリネクリームは生クリームベースに良質のバターが決め手。口溶けが柔らかく、まさにフランス人好みの食感。
冷たいバターと生クリームの温度の違う材料を混ぜ合わせるのは、高度なテクニックが必要です。

地元名産のローヌ・アルプ地方ならではのヘーゼルナッツの旨味を存分に活かした長く愛されるフランス伝統お菓子の一つです。

www.academiedugout.fr

この春、美味しい紅茶やコーヒーと一緒に召し上がれ ♪